お寺さん・ピアノ・縁

7月某日――

 

この日は、京都ARUがお世話になっている

寶蓮寺さんにて、お墓掃除・草引きのお手伝いをしに行った。

 

梅雨が明け、いよいよ本格的な夏の到来。

 

この日も気温は35℃近くになり、その場にいるだけで

汗が流れてゆくのを感じる。

お墓に供えられた、すでにしなびた花を取り除き、雑草を抜いてゆく。

作業を終え、綺麗になったお墓を横目に、お寺さんへと帰る。

 

いつもどおりの、日常。

 

ふと、そこに・・・

 

非日常へと誘う、凛とした旋律が聴こえてきたのだ。

 

これは――ピアノだ――

滑らかなピアノの調べが、本堂から聴こえてくる。

 

一体誰だろう?

本堂に入る。

 

その人は異国から来たピアニストだった。

 

日本のお寺さんの本堂で、外国人の音楽家が、美しいピアノの音色を奏でている。

それはまさに、非日常の光景。

 

そして、お寺さんのはからいで、その場でミニコンサートが開催されることになったのだ。

曲目はショパンだろうか。よく知ったメロディーもあった。

 

その人はプロの音楽家で、寶蓮寺さんと縁があるそう。

これから東京でコンサートがあるということだった。

 

とても不思議なえにしだった。

 

Y.O.

 

(↓お寺さんでの作業風景)